【C96】RD-Sounds寄稿作品・凋叶棕三次創作について

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令和最初の夏コミC96にてRDさんが寄稿された作品および凋叶棕三次創作について、感想を書きました。

ちなみにFeuille-Morte新譜『ファンタジア』の感想はこちらです。(https://fusetter.com/tw/K7LJd#all

本記事にはネタバレと軽率な内容とR-18作品の内容が含まれておりますので18歳未満の方は閲覧注意です。なお、R-18作品の部分はデフォルトで非表示にしております。

※どうやらAMP(ヘッダが赤い軽量版ページ)だと非表示にできない模様。私の検証不足でした。URLの/amp〜を削っていただけるとデフォルトで非表示となっている通常のページに飛びますので18歳未満の方はご協力お願いいたします。


東方万葉集/始幻想

イベント恒例のメロンブックス東方コンピレーションアルバム、今回は『東方万葉集』というアルバムとなります。テーマは「万葉集」らしいです。新たな時代「令和」の命名も万葉集からの出典でしたので、なんかタイムリーな感じですね。

しかし、テーマ「万葉集」ってどういう・・・?某みあれげんそうえんぎたん的なアレンジが沢山あるんですか・・・?正直私はピンと来ないですが、和風テイストなアレンジが多い印象です。今回の凋叶棕は『始幻想』。宇佐見ではなく、稗田です。そういえば、スチームパンクのときも稗田でしたね。夏のメロンコンピ担当は稗田・・・?

トラック10.始幻想

RDさんの夏コミ新曲で一番好きかもしれない!特に琴の音が素敵すぎる!もりのほんさんのイラストもとにかく格好よくて、まるで稗田がラスボスみたいだぁ・・・!

『ネクロファンタジア』のメロディーから恐らく ”貴女” はあの境界の賢者と解釈することができ、つまり稗田の幻想入りを表している楽曲のようです。

求聞持の力を持つ稗田をスカウトした意図は消えゆく幻たちを記憶させ、その存在を後世に伝えるため?いや、すべては ”始幻想” へと至るため、なのか・・・?

うーん、解釈は難しいですが、もりのほんさんによるイラストを見ていると、朝陽を浴びる阿求から長く伸びる影に数多の妖たちが蠢くという、御阿礼の子がとてつもなく大きい存在に思えてラスボス感・・・!二次創作ではあんまり見かけないタイプの稗田という印象です。

RDさんによると『始幻想』では稗田の異端説を採用しているそうで、稗田阿礼と藤原不比等を同一視する説、これは東方において主に稗田阿求と藤原妹紅のカップリングを描く上での情報ソースとなっています。東方の二次創作では採用されることの多い説ですから、藤原不比等とは別人である稗田阿礼という人物が幻想入りした説を異端説としている、という事なのでしょうか?確かに、現実世界で「稗田阿礼=藤原不比等説」が有力になればなるほど、不比等から切り離して稗田阿礼として幻想入りすることの意義が深くなる気もします。

一応、その説の他にも「稗田阿礼女性説」、「稗田阿礼架空の人物説」なんかもあって、「稗田阿礼は巫女に近い存在で儚月抄で登場した天宇受賣命を始祖としている説」は東方的にもロマンがあって面白いですよね。こういう太古のロマンは結構好きです。調べだすと止まりません。

冒頭でも言った通り、音楽的にとても気に入っている楽曲で、言葉足らずで申し訳ないのですが、音の作りが幻想的で良い・・・!めらみぽっぷさんの声はこういった幻想的な音との相性が抜群に良いですよね。『眇』の感想でも言いましたが、凋叶棕ファンの方は是非寄稿曲も聴いてほしい次第です・・・!


涼来来!/宇佐見05号さんと僕

サークル『涼来来!』/涼名さんご執筆の凋叶棕三次創作小説の短編集です。『汎用型クラスメイト:宇佐見05号』、『とおりかぞえうた』、『鳥よ』、『ホンノタビビト』などを題材にした四篇の物語が収録されております。涼名さんは凋叶棕小説合同誌『幻想物語寄稿集 -金-』に参加されていた方でして、今作にその際寄稿された作品も収録されております。

入手はこちらから:https://booth.pm/ja/items/1503420

「凋叶棕が好き!」というアツい気持ちがひしひしと伝わってくる、読んでいて大変心地よい作品だと感じました。凋叶棕の作品だけでなく、原作(鈴奈庵のセリフなど)の記述もしっかり汲み取っていて、その、素晴らしいです・・・!私的には『ぜんぶぜんぶとっかえて』が特にお気に入りです。それでは個別で感想をば!

・『宇佐見05号さんと僕』

メロンコンピ『萃星霜』収録のRDさん寄稿楽曲『汎用合成クラスメイト:宇佐見05号』題材の小説です。歌詞中に登場する〝合成〟と〝天然〟というワードの解釈はたぶん色々あって、今作では科学技術の叡智〝合成〟の人類が登場しています。「ついに叩かれたかその扉」という歌詞からまだ〝合成〟の技術は普及しきっていないと私は考えていたので、05号さんを〝合成〟と知ったときの主人公の反応から世界観を飲み込みやすかったです。05号さんの性格もイメージ通りで素直な解釈だなぁと思っていたのですが!物語のオチは楽曲のオチに従う形ではなくロマンあるオチになっていました!でも、好きですよ、こういうの。うん、この物語の未来が気になるというか、彼女が高校生活を経て、大学生になって、例の彼女と出会って、ああなるまでの経緯が気になってくるんですよね。すごく。

・『ぜんぶぜんぶとっかえて』

題材は『随』収録の『とおりかぞえうた』で、タイトル通りやっつややこしの阿弥にフォーカスした作品です。里の通りを数える歌に見せかけて、実は御阿礼の子の死因が隠されているかのように歌われている楽曲で、その死因は病死であったり水死であったりするのですが、確かにどれも不審な死なんですよね。中でも阿弥の死因は特に謎が多くて、最初私は「なんだろう?臓器でもとっかえたのか?」などと考えてましたが、どうやらそうではなく〝死因不明〟でそもそも死んだのは〝別人の可能性〟があるようなのです。御阿礼の子が齢三十で不審な死を遂げている事を受けて〝仕組まれている〟という解釈には思わず膝を打ちました。加えて、〝ぜんぶとっかえて〟の解釈も素晴らしい!いやぁこれだから三次創作を読むのはやめられない!素直に面白かったです!

・『貴方が取ってくれたその手を——』

『娶』収録の『鳥よ』が題材の物語です。『鳥よ』はかなり解釈の幅が広くなると私的に思っている楽曲で、特に射命丸文の目的が不透明である点が気になっていました。鈴奈庵第三十二話・第四十五話などを読んでいると確かに何か目的があって攫っているような気もしていて、任務である可能性も大いにあるなぁと考えていました。そういう感じで〝驚き〟というよりは〝共感〟に近い感想を持ちました。『鳥よ』のブックレットに描かれた文ちゃんの目から心情を読み取る事が絶妙に難しく、これが『鳥よ』の解釈の幅を広げる要因になっていて、今作のパターンも十分あり得るし、もっと他にも解釈があるのかもしれないですけど、その中でも今作の解釈はロマンがあって良いですよね・・・!

・『いつかあなたと旅をするために私がしなくてはいけないたったひとつの重要なこと』

『綴』収録(正確には再録ですが)の『ホンノタビビト』とあれとかそれとかを題材にされているようです。私は『幻想物語寄稿集 -金-』で既に読んでおりまして、予想不能のインパクトのあるオチだったので3年ほど経った今でも話の内容をよく憶えていました。途中それを仄めかす会話はありましたが、凋叶棕ファンを不意打ちした作品という印象が強く残っております!今作はオチだけではなくて、パチュリーの一週間読書も上手くまとめられていて王道的な三次創作に思うのですが、だからこそ良いオチだと感じますね。不意打ち的な意味で・・・!

作品全体を通して〝解釈がロマン!〟って印象が深いです。凋叶棕の楽曲の中には解釈が分かれやすい、妄想・想像の余地が残されているものも多くあると認識しております。色々な解釈が出るって素敵な事だなぁと思っていて、RDさん自身が意図されているかは分かりませんが、そういった作品があるのも凋叶棕の魅力の一つだと私は思っています。今作は色々な解釈の中でもロマンのある解釈がされている上に、原典のコンテキストも反映されていて素晴らしい三次創作でした!


ホシニセ/綜纏-空五倍詞色-

負け霊夢はえっちです!(挨拶)

サークル『ホシニセ』/はなだひょうさんによる凋叶棕アートワークスVol.5『綜纏-空五倍詞色-』です。表紙の色使いが素敵!

『伝』、『随』、『音』、『祀』、『逆』のアルバムイラストが採録されていまして、この5枚はアルバムのコンセプトやテーマに特化した個性派ブックレットという私的なイメージがあります。やはりデザインの統一感があると楽曲を聴きながら読む場合にも没入しやすいですし、アルバム全体が引き締まって原物への思い入れもより一層深くなる気がして、すごく良いですよね。

私は特に『音』のブックレットイラストが大好きでして、見ていると古い紙特有の匂いまで漂ってくるような気がして、子供の頃好きで読んでいた古い図鑑を思い出して至極個人的なノスタルジーに浸れます。

ということで、『音』の収録がある綜纏Vol.5をいつも以上に楽しみにしておりました!

読んでみた第一感想は「あっ、あ、阿求のパーツとは?!?!?」という戸惑いに近いものでした・・・!『音』の部分を読んでいる始終、頭の中で(ほへーなるほど・・・・・・うん?)を繰り返しておりまして、なんだか新しい世界が見えた気分でしたね。執念を感じる点描。こわい。うん、今作ではなだひょうさんの恐ろしさを再確認できました。(綜纏出るたびに再確認している気がしている)

細かい所では、アルバムの順番とか、表紙に五人いるとかの小ネタも満載で『眇』の感想でも触れましたが綜纏のそういうところ、好きですね!なぜかいっぱい描かれている電話も小ネタがいっぱい詰まっていて最高でした!それにしても、この夏のはなだひょうさん、『ファンタジア』の冊子や『眇』も考えると獅子奮迅の大活躍では・・・!?(えらい!)

最後にもう一度言いますと、負け霊夢はえっちです!(この事実を後世に伝えたい人生だった・・・)


AM:TIGER/霧雨魔法店裏コース合同「霧雨魔理沙の裏稼業」

こちらはR-18作品となります。18歳未満の方は閲覧禁止です。(クリックで展開)

サークル『AM:TIGER』/とらんさん主催の霧雨魔法店裏コース合同「霧雨魔理沙の裏稼業」です。例のカウントダウンサイトがあったので来るとは思っていましたが・・・!しかもただの合同誌ではなく、めらみぽっぷさんのボイスドラマ(KENZEN)が聴けるという・・・。へへへヤバい。

霧雨魔理沙のいかがわしい本は、なんというか、こう、危険な香りが、して、ちょっと、彼女のイメージから、わたくし、彼女のそういうのが想像しにくいので、ええギャップといいますか、ふふ、って感じです。この合同、参加者の皆様が描く霧雨魔理沙は少女体型でして、とらんさんが描く、弐のライトコースでベッドにどさっと押し倒される魔理沙の細さが、ね!あの、わたくし、少女の肩や肘、膝小僧とか、骨がでっぱっている箇所が、その、好きでして・・・!(R-18作品の感想むずかしいなり・・・)

RDさんはボイスドラマとアレンジ(子守唄)で参加されております。ボイスドラマは添い寝です。同人音声愛好歴7年程度の私としては、めらみぽっぷさんがこういう作品媒体に出るって「Oh・・・マジかよ・・・」って感じでちょっとした衝撃です。おそるおそる添い寝を聞きましたが、霧雨魔理沙と安全に添い寝できる音声で安心しました。安眠導入系音声で見かける力を抜く指示や雨の音は結構馬鹿にできなくて、今作の場合は時間こそ短いので本格的な導入は難しいですが、これがもう少し長いとガチで寝落ちする威力があります。あと、雨の音っていうのが良いですよね!きりさめ!それにしても初聴のときは本編が色んな意味でドキドキだった故に、この子守唄は安心できますね・・・。めらみさんの魔理沙可愛い・・・。

わたくし、霧雨魔理沙のいかがわしい作品を見ると、「霊夢ちゃんはストレートにエロかわなのに、魔理沙のエロは何故こうも・・・」って思うのですけども!ほんと、なんでだろう・・・。

ところでこのお店、博麗霊夢なりきりコースってできるんです・・・?おいくら・・・?あっ服は持ち込みですか・・・?えっ、あるの??


以上、感想となります。

いつも大変失礼な感想で申し訳ございません!感想を書いているときの私の脳内には「これこれはこうですよね!やっぱりなーそうだよなー」と自信ありげに語るオタクな自分と、「いやお前にこの作品の何が分かる、分かった風な口をきくな!」という怒れる仮想創作者と、「すまぬ・・・すまぬ・・・」と謝るだけの自分などが混在しており、書いては消して、書いては消してを繰り返して、最終的に謝りながら目をつぶってアップロードしています・・・。もちろん、謝罪の気持ちと同じくらい作品が楽しめた事にも感謝しております。

今年は東方の動きが活発で、鬼形獣が頒布されたりとか、茨歌仙が終わったりとか、三月精も終わったりとか、うれしいような、かなしいような感じではございますが、総合的にうれしい気持ちが強いですね。やはり、STG原作が出るって素晴らしい事だなぁって、鬼形獣やって思い知らされたといいますか、あと5年は生きられる気分です!曲が神!いや、神の曲!

それにしても新しい公式漫画も発表されるんだろうか・・・。今後が気になる・・・。

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