【例大祭15】RD-Sounds寄稿作品・凋叶棕三次創作について

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例大祭15にて、RDさんが寄稿した楽曲と凋叶棕の三次創作について、感想をまとめました。感想なのであんまり掘り下げていません。感想なので話の成分として私の嗜好が多めになります。ちなみに委託組のため、『囲炉端決闘符 進捗報告版v2』は手元にございません。ご了承ください。

あと、ネタバレがあります。お気を付けください。


AM:TIGER/光と闇の魔理沙合同「恋色目録」~A Grimoire For Marisa.
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光と闇の魔理沙合同です。作家さんも豪華です。お話によって、八卦炉や薬瓶など象徴するマークがあって細部にもこだわりを感じます。魔理沙のドロワーズをビリリッと破くがごとく、秘密を暴く要素も楽しかったです。そんな霧雨魔法店のポストにつっこみたい一冊です。

どのお話も捨てがたいですが、炙川本舗さんの”宇佐見菫子と魔理沙”は性癖にヒットな話でした。もうマリサッチなんて気軽に呼べなくなりますね。身の回りの整理整頓はしないくせに、目的のためなら引く程マメというのがかなりサイコです。宗太さんのお話冒頭の魔理沙がすごくかわいいですよね。この髪型好き・・・。

1.『You were』

少年と魔理沙。タイトルは”If you were ~”、あなたがもし、*******だったら。里に住む少年にとっての憧れの魔理沙。変な格好で、空を自由に飛び回り、キノコにも詳しくて、魔法も使える不思議な少女。歌詞中の*******や——に入る単語は、少年が霧雨魔理沙に求める立場や関係性なのでしょうか。なんとなく霧雨魔理沙は里の少年に人気ありそうですよね。(いかがわしい意味ではなく)

2.『I were』

少女と魔理沙。タイトルは”If I were you ~”、私が貴女だったら。霧雨店の令嬢のようになりなさいと育てられた少女の目には、霧雨魔理沙の生き様がどう映るのか。霧雨店の令嬢という恵まれた生まれでありながら、それらを捨てて奇妙な格好で魔法の森に住みつき、まるで妖怪のように生きる、それなのに捨てたはずの”霧雨”を名乗るという狂気の女。”普通”じゃないわ。

手紙を書いた少女は字が上手ですね。幻想郷の識字率については貸本屋や新聞がある所を考えると、読む事に関しては高いようですが書く方はどうなんでしょう?少なくとも少女の文章からは高い教養を感じます。”平民”とはいったものの、おそらくこの少女、魔理沙ほどではないにしても、そこそこ恵まれた家庭の生まれなんだと思います。幸せの形は沢山あるのに、世の中うまくいかないものです。

ちなみに、私は霧雨魔理沙が好きですよ?ふわふわのおさげ食べたいくらいには。


Yonder Voice/MARKS OF SIN
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Yonder VoiceさんのCDは初めて買いました。RDさん作詞作曲の『Marks of sin』も好きですが、『花霞、春の扉』と『Bird’s Letter』も気に入っています。凋叶棕にはあまりない音楽ジャンルで、私が普段聴いているインスト曲ではこっち(どっち?)のジャンルが多い感じです。透かしの入ったディスクがとてもキレイなのでちょっと興奮しました。ディスクの装丁も重要だと思うんです。なんとなく。

・『Marks of sin』

罪について哲学するクラウンピース。「東方三月精 ~ Visionary Fairies in Shrine.」の第二話にもあったように、妖精は何かについて哲学するのが好きですよね。なんとなく『Cirno,Q?』のチルノを少し想起させられました。

タイトルにもある通り、歌詞における罪とはsin、”道徳上/宗教上の罪”を指します。例えば、七つの大罪や十戒なんかがそうですね。憤怒-Ira-嫉妬-Invida-傲慢-Spervia-の三色はクラウンピースの服や髪の色に対応しているだけでなく、ヘカーティアの異界、地球、月の珠の色にも対応しているんですかね?

『星条旗のピエロ』にしても、『遥か38万キロのボヤージュ』にしても、クラウンピースの曲ってどちらも疾走感があってカッコいいですよね。『Marks of sin』にもしっかり疾走感が受け継がれていてとても良きです。


相乗り回転ブランコ/ロータス=ランド

初読から1ヶ月経った今、私はとても幸運な読み方をしたんだと感じます。なんていうか、装丁や仕掛けに気付く順番が良かったんですよね。読み終わってから初めてブックカバーを外した時は”やられた”と思いました。

内容は、秘封俱楽部の王道たる王道。何気ない日常に少しの不穏、日常と非日常の境界を超えて、立ちふさがる幾多の苦難、最後には苦難を乗り越え一つになる、というお話としての王道です。秘封俱楽部の二次創作を読んできた人たちには既視感のある結末に感じられるかもしれませんが、王道とは結末に至る過程があってこそ。脇役も魅力的で、折田がもうね。いいやつなんですよね。

装丁もかなり凝られています。はなだひょうさんの扉絵の変化も、あ犀ヶヰすゞしさんのインパクトのある絵も、話の変化に合わせたよい演出でした。私的に一番いいなと思った所は、奥付まで読んだらカバーの”ブルーロータス”に気づく仕掛け、そのままブックカバーをペラッと捲ればちょうどカバー裏のあのキャラが見えるんですよね。

映画を意識した演出も良いですね。最後の見開きタイトルや奥付もどこか映画っぽい感じで、なんといっても楽曲がね、壮大な主題歌→しんみりするエンディングっていうね。映画のエンディングって2曲流れることありますよね?

2時間程度で一気読みし、さあ楽曲を探そうとブックカバーを外したら面を食らい、そして探し物のURLが・・・ない!(少女楽曲探索中…)うわなんかいる・・・うわ本当にいる・・・・・・カチカチカチカチカチカチカチカチ・・・(実際こんな感じでした)

1.『ロータス=ランド』(※反転で表示)

”愛おしくも得難き世界の名は”

「ロータス=ランド」を象徴する歌。楽曲的にはネタバレ満載ですが、エンディングよりは主題歌っぽい感じですね。”聞こえるか あの音が ~”の所のフレーズが格好良くてとても気に入っています。リズムカルな打楽器の音を聴いていると、”かたんかたん”と汽車が銀河鉄道を走っているような、そんな光景を思わず幻視してしまいます。めらみぽっぷさんの歌唱も極まってますよ!特に最後のあたり。私的には春の新作MVPな一曲です。

聴く前から「ロータス=ランド」とくれば、あの原曲しかないと思っていたので、あの原曲のメロディーが聞こえた時にはニヤリと口角が上がりました。

2.『anonymous call』(※反転で表示)

”ねえ、聴こえる?”

本作に登場する”理事”・・・いえ”所長”というキャラクターを象徴する歌。きっと彼女は夢と境遇を分かち合える友達が欲しかったのでしょう、しかし彼女の前にはそんな稀な人は現れなかった。メリーともっと早く出会っていれば傲慢なブルカニロ博士にならずに済んだのでしょうか。それも一つの可能性。

かつて失ってしまった夢を取り戻すためにしがみつくように生きる。私には彼女のような人生も悪くないなと思ってしまいます。


四面楚歌/『秘封は糾える縄の如し』・『匣』

『秘封は糾える縄の如く』

ふたりの卒業旅行。それは秘封倶楽部の終わり。焦燥感とエゴが秘封倶楽部を縛る。秘封倶楽部に縛り付けられる。そんな夢。

縄の名は”未練”・・・なのでしょうか?離したくない縛りたいと思ってしまった蓮子が”未練”という縄に縛られてるんですよね。だから表紙は縛られた蓮子なんですかね?

最後はしっかり秘封倶楽部してますね。縄マスター蓮子です。さすがは超ひも理論に精通しているだけのことはありますね。

『ユメウツツ』

繰り返し縛る夢を見る蓮子の心情を表現した楽曲。怪しく切ないメロディーに夢と現の間で揺れるようなサウンド、ちょうど物語の中盤辺りの世界観にマッチしている感じです。めらみぽっぷさんの歌声がぼぅーっと夢虚ろなような、とても切ないような、そんな感じがします。


『匣』

何者かに監禁された宇佐見菫子。狭く閉ざされた世界で、何もされることもく、何もわからず、ただ、縛られて生きる。そして自由に飛ぶ美しい蝶の夢。

縄の名は”価値”・・・なのでしょうか?菫子が身体を売りお金を稼ぐ事で自らの”価値”を確かめたように、菫子は人を”価値”で測ろうとする傾向があるようです。なんとなくですが、菫子が”価値”って言葉を使うの、とても菫子らしさを感じます。凋叶棕のCDですが、某ハリネズミに「これらの持ちえた、その価値について」って歌詞ありましたね。

菫子を監禁した犯人は本文や縛り方などでなんとなく察せられます。あの妖獣ってなぜかゲスい役が似合いますよね。しかし、この話って幻想郷からのお別れの挨拶だったりするんですかね?最後には縄が解けるので、菫子には良い罰だったんじゃないでしょうか。

・『punishment』

タイトルは本文中にもあった菫子への”罰”。躁鬱的で起伏が激しい音楽とnayutaさんの歌声がこちらを精神攻撃してきます。何より最後の獣のような叫びが・・・劇中通りならば、血を吐きたくなるくらいに喉を痛めないといけないのでnayutaさんの喉が心配になります。最後の叫びもちゃんと歌になってるのがいいですね。


グルーヴコースター/東方弐集想

タイトー社のアーケード音楽ゲーム「グルーヴコースター4 スターライトロード」に収録された東方アレンジ楽曲をまとめたアルバム。アルバムの題名通り、原作STGの二面の原曲を中心に収録されています。

・『イニシャルイニシャルエコーエゴー』

幽谷響子をイメージしたやまびこアレンジ楽曲。歌詞がエゴい!タイトルに”エゴ”があるからエゴくても許される!聴いている人を煽っていく前進的なスタイルって感じです。

2コーラス目は音ゲープレイヤーへのメッセージなんですかね?プレイヤーが音楽を聴いて筐体へ入力を返す様は、言われてみればやまびこのようなもの。(STGもそうなんですけど)何度も何度も繰り返し練習して、クリア→ノーミス→ハイスコア→……と自らをさらなる高みへ至らせる、でもそれが一体何になるというのでしょうね。(知らん

しかし、エゴいだけじゃなくて、求聞口授の項にある設定もしっかり出してくるのが良いですね。めらみぽっぷさんの貴重なバカヤロー!が聴けます。

・『幻想の旅人へ ~ Catch the Heart – GAME EDITION -』

こちらは前回「東方六楽抄」に収録された『幻想の旅人へ ~ Catch the Heart』のゲーム版。グルーヴコースターでプレイしていた人にはこちらの方が馴染みが深いと思います。インベーダーの部分がないので少し寂しいですね。インベーダーからシンデレラケージへ繋がる所のヴォヤージュがかっこよくて好きだったので・・・。


砂亭/「縋 上巻」

『騙』収録の楽曲、『嘘のすゝめ』と『真実の詩』の三次創作です。すごくレイマリです。

物語はまだ幼さの残る霊夢と”まりさ”の出会いから始まります。魔理沙ではなく”まりさ”です。幼い頃の話なのでテンマ君はまだ登場していません。泣いてる霊夢が見られて満足ですが、後半の泣いてる霊夢(予想)が楽しみですね。

気のせいかもしれないですが、題材である『嘘のすゝめ』と『真実の詩』以外の凋叶棕の楽曲を匂わせるコマがあるような気がします。例えば、魔理沙のガッツポーズはスターシーカーのブックレットを意識してるような気がする・・・他にもいろいろそれっぽいのがあるような気がする・・・そんな気がするだけなんで、作者さまの意図が違ってたらごめんなさい。

霊夢の「~もん」っていう語尾かわいいですよね。原作や公式漫画でもたまに使うときがあります。この語尾、女児っぽくて私はとても好きですね。


以上、感想はこんな感じです。

他にも他サークルの本を買っているのですが、ブログの趣旨としてRDさんが寄稿した作品についてのみ感想を書かせていただきました。

例大祭15は存分に楽しめましたので、今はただただ夏コミに期待です。

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